荒利とは簡単に申し上げますと
荒利=売上-食材費(FC:フードコスト)
この「荒利」から全ての経費を支払う事になります。
したがって売上の最大化も大切ですが「荒利の最大化」も大切な項目ですので、しっかり理解しましょう。
目標値は各種数値分析のトップで記載したように
荒利70%:フードコスト(FC)30%です
経費などは別で説明いたしますが、荒利は正確に算出しないと
正確な利益算出が出来ず、大きな誤差が生じてしまいますので注意が必要です。
正確に算出する為には
棚卸作業によるFCの算出
が必要です。単純に売上-食材費でも良いのですが、店舗に既に在庫として保管している食材費も含め計算しないと正確な荒利を把握できません。
棚卸作業=店舗に現在在庫として保管している食材の原価を把握する事
【棚卸に必要な数字】
棚卸で正確な荒利額を算出するには、決められた一定の期間(例:1日~月末)の「売上」「期首棚卸額」「仕入額」「期末棚卸額」が必要になります。
棚卸することで「期末棚卸額」を把握する事ができます。
【棚卸の実施方法】
ここでは、5月の荒利額を算出する事を想定し進めて参ります。
棚卸は営業終了後に行います。売上、カウントすべき食材が正確に把握できます。
①実施日の設定(5月31日)
②実施日に店内全ての食材の数量をカウント(事前に食材リストを作成しておき
数量を記入すると効率が良いでしょう。またリストはエクセルで作成し原価を予め入力しておくとカウント後の金額把握が楽になるでしょう)
この月末に行った棚卸は「期末棚卸額」となります。
③売上の算出、今回は5月度の荒利を算出するので、対象は5/1~31までの合計売上額を用います。
④同様に仕入額も5/1~31までに仕入れた合計金額を算出します
ここまでで棚卸に必要な「売上」「期首棚卸額」「仕入額」「期末棚卸額」は揃いました。これでFCが算出できます。
FC=(期首棚卸額+仕入)-期末棚卸
FCが算出できれば荒利の算出も簡単です。
荒利=売上-FC
これで荒利額の算出は完了です。この作業を毎月最低1回は行いましょう。
荒利は努力で改善できる部分もありますので、定期的な把握が大切です。
合わせて、毎日毎日のロス(閉店時廃棄ロス、オーダーミスによる失敗等)の金額は表にして記入しましょう!!
ロス金額(原価ベース)=利益減
である事を認識しましょう。